BLACOWS

BLACOWS

渋谷区恵比寿に2009年から店舗を構えるハンバーガー専門店「BLACOWS」のリニューアル計画です。今回同じ区画内に併設されたハンバーグ・ステーキ弁当専門店「ミート矢澤 テイクアウト 恵比寿 」と厨房を共有する形で計画されています。

今回の計画では、バンズでハンバーグを挟むというハンバーガーの特徴に着目し、真鍮やウォールナット仕上げの天井面とテラゾーやモルタル、タイルで仕上げの床面、色味が若干異なる3種類のグレーのタイルで仕上げた向かい合う壁面同士でそれぞれ空間を挟む構成とし、その中にカウンター席、テーブル席、BOX席といった客席を配置しました。

ウォールナットと真鍮で仕上げられた重厚感のある框戸を開けると、天井に既存店舗に設置されていたオレンジ色に発光する「B」「L」「C」「W」「S」のチャンネル文字を配した細長いエントランスがお客様を出迎えます。側面にはウォールナットに真鍮をあしらった細長いベンチを設けており、待合としての機能も持たせております。

厚さ100mmのウォールナットの馬蹄形の天板と真鍮とモルタルで仕上げた腰壁を持つ9席のカウンター席の上部には、真鍮製のペンダント照明を配しております。そして、それらを天板の形でくり抜かれたウォールナットの方形の天井パネルと、馬蹄形天板のアウトラインを600mm外側にオフセットさせたラインに真鍮見切材を埋め込んだテラゾーとモルタルの床面で挟み込んでいます。

ウォールナットの木組風の天井面と、カウンター席同様に真鍮で見切られたテラゾーとモルタルの床面で挟まれた12席のテーブル席には、小口をオイルステイン塗装しシナ共芯合板の表面にウォールナットの突板を貼ってウォールナット風の合板に仕上げた厚さ50mmの天板に真鍮の脚を取り付けた重厚感のあるテーブルを用いています。そしてそれらを挟んで奥はブラウンのレザーを貼ったベンチを、手前には既存店で使用していたものをリペアした椅子をそれぞれ配置しました。

そして、真鍮パネルを貼った天井面と大判のセメント系タイルを貼った床面で挟まれたBOX席は本計画で最も見応えのある空間です。各テーブル、ベンチ、椅子はテーブル席と同様の仕様としており、テーブル上部の真鍮パネルを細長く切り欠き、そこにクリプトン電球並列された照明器具を埋め込んでいます。また、梁型を囲む部分には曲面パネルを用いることで歪みによる複雑な写り込みと柔らかさを生み出します。周囲を取り囲むウォールナットの格子パーテーションは、各面の奥行きを交互に変えることによって市松模様のようになっています。客席の男性用および女性用のトイレや手洗いにもグレーのタイルやウォールナットを用いることで、客席と同じ世界観をもった空間にしています。

細部に拘りつつも華美な装飾は避けることで、天井、壁、床の各面の特徴を際立たせています。そして、それら面で挟むことによって重厚感を持ちつつもシンプルでモダンな空気感を持った空間を創り出しています。